屋根カバー工法とは?
屋根カバー工法とは、別名「重ね葺き」ともいい、既存の屋根をほとんどそのまま残した状態で、その上から新しい屋根材をのせて覆う工事のことです。ほとんどの場合、ガルバリウム鋼板の屋根材を使います。
屋根葺き替え工事と比較して、それぞれ良し悪しがありますが、このカバー工法を選択される方は「費用を抑えたい」という理由が圧倒的に多いです。
カバー工法ができる屋根・できない屋根
アスファルトシングル
こちらもガルバリウム鋼板ほかに、アスファルトシングルでカバーでもできます。
スレート(コロニアル)
スレート屋根にガルバリウム鋼板を重ね葺きする工事が最も多くご依頼頂きます。
瓦屋根
カバー工法そのものができません。基本的には葺き替え工事のご提案となります。
トタンなどの金属屋根
カバー工法は可能ですが、屋根そのものの劣化が進んでいるとおススメできません。
葺き替えと
カバー工法の違い
屋根葺き替え | カバー工法 | |
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耐久性 | 〇 高い(耐用年数は屋根材による) | 〇 高い(野地板などに腐食があると要葺き替え) |
耐震性 | 高い(金属屋根だと軽くできる) | △(既存の屋根に被せるので重くなる) |
遮音・断熱 | 屋根材による | 高い(屋根が2重になるため) |
廃材処分 | 必要 | 不要 |
工期 | △ 長い | 〇 短い |
費用 | △ 高め(カバー工法の1.2~1.5倍) | 〇 安い |
~屋根がひどく劣化している場合は
葺き替えをおすすめします~
野地板など、屋根の下地部分が劣化している場合は、下地部分の補修が必要です。また、劣化が進んでいると、新しい屋根材を固定する釘やネジが効かない場合があります。
安易にカバー工法を勧めてくる施工会社には注意が必要です。
細部へのこだわり「貫板」と「ねじ釘」
- 屋根の点検をしていると、棟板金を固定する釘の浮きや抜けを多々見かけます。どんなに新しい屋根材をはっても、固定する貫板やビスが浮いてしまうと、強風で飛ばされることもあり、再施工が必要になってしまいます。
- 貫板は耐久性に優れた樹脂製の貫板で、釘などの抜けを防ぐことができます。さらにネジもスクリュービス(SUSビス)を使っており、災害にも劣化にも強い屋根工事を提供しております。
屋根カバー費用について
ガルバリウム鋼板への葺き替え | |
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屋根材本体とその施工費用 | 費用:5,500~7,500円/㎡ |
下地工事(増し張り)※ | 費用:2,000~3,500円/㎡ |
防水シート(ルーフィング) | 費用:500~1,000円/㎡ |
役物工事(部位別) | 費用:1,000~4,000円/m (軒先水切り、棟包み、ケラバ、雨押え、 壁捨て板など屋根の形状や内容により異なります。) |
棟板金 | 費用:3,500円~5,000円/m |
合計(消費税別) | 費用:7,000円~12,000円/㎡位 |
※ 下地工事(増し張り)が不要の工事もございます。詳しくはお問い合わせ下さい。
屋根は築8~12年たったら、
一度点検するようおすすめしています
このような症状があれば、まず点検!
瓦の割れ、ズレ
屋根のサビ、色あせ
屋根の歪み、剥がれ
雨どいゆがみ、外れ
工事の流れ
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1 棟板金の撤去 棟板金と、その下に設置されている貫板を撤去します。また、雪止めが設置されている場合は、それらも撤去して、清掃を行います。
屋根カバー工法の廃材は、この部分のみなので、廃材処分費を抑えることができます。 -
2 ルーフィング(防水紙)工事 既存の屋根材の上に防水紙をはり付けます。軒先から棟に向かって敷き詰めていきます。その時に上下の防水紙を10cm前後重ねます。こうすることで、仮に屋根材の下に雨水が侵入しても屋内へ入り込むことを防げます。
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3 屋根材を敷設 一つ一つ、屋根の形状に合わせて敷設します。最初に谷棟と隅棟を取り付けていきます。その後、軒先から平らな部分を取り付けます。
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4 貫板・棟板金の設置 屋根材の取り付け後、貫板を設置します。プラスチック樹脂製の腐食しにくい貫板を設置し、棟板金の設置を行います。棟の形状に合わせて、貫板の上に棟板金を被せ、スクリュービスを使って固定します。棟板金は特に風の影響を受けやすいので、飛散しないよう丁寧に固定します。
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5 コーキング・雪止め設置 棟板金の接合部にコーキングを施して雨水の侵入を防ぎます。その後、雪止めを設定して、施工完了です。
屋根カバー工法以外の
屋根リフォーム
お客様のご希望を優先したうえで、ライフプランや、将来性を勘案して、お客様にとって、ベストな工事をご提案致します。